お前いつまでスウィングキッズの話するん?が終結します。

ミュージカル「帰還」の再演の配信を数日後に控えて、そういえばこの前もう1回観たスウィングキッズについて書き残せてないなと思い出しました。帰還についてもまた書くだろうからタイミング失わないうちにと思って2回目を見た感想を書きます。

 

アカってなに?反動分子ってなに?と思っていいたらエンドロールを迎えていた、第1回目のスウィングキッズを終えてからの数週間の間、南北分裂の経緯と朝鮮戦争についてを少し勉強して、友人を道連れにして第2回目のスウィングキッズを見ました。

 

疑問に思うことが減ったことで作品により集中でき、一度目では気付けなかったことに気付け、一度目では「は?」と思ったことも自分なりに理解できたので記念(なんの記念?)に書き残しておきます。

 

ツイッターチングヨロブン!ついに私のスウィングキッズ語りが終結しますよ!

 

いきなり余談ですが、勉強しながら本当に知っている言葉がたくさん出てきて、「ああ、習ってたんだな。」と100回くらい思いました。自分どんだけ定期考査のための付け焼刃な勉強をしていたんやと。(まあ世界史の授業9割寝てたしな…)でも、知れば知るほど思惑とか時間軸とかが繋がっていく感じがすごく楽しくて勉強ってこんなに楽しいんだ!って思いましたね。勉強ってきっかけ次第でやる気も吸収力も持続力も違ってきます。興味を持ったことに対して徹底的に調べたくなるオタクの性もあるのだと思いますが…。

 

さて、ここから先の文章は、過剰な感情移入を得意とするいち視聴者の考えであり感想文です。だから、全ての文末に「知らんけど」がつくくらい適当なものです。適当なものを真剣に書いています。それを念頭に置いて読んでください☆

 

Let's go~~!

 

まず、この作品で大きな印象を与えるフレーズの一つに「ファック イデオロギーというものがあります。一度目を見終えた私は「何がファックなの?イデオロギーとかここの人たち持ってた?」と思っていました。しかし、持つ持たないとかそういう話ではなかったようで。

 

結論からいうと、「イデオロギーつまり思想。これが存在しなければ思想が違うことによって派閥ができることもなかったし、それに伴う戦争もなかったはずで、色んな人が平凡だけど幸せに暮らせていた。だからファックなんだね。」という解釈に私は落ち着きました。

 

では、なぜこの解釈に落ち着いたのか。

この解釈に至ったきっかけのシーンは二つあって、一つ目が、丘でギスとジャクソンが話すシーン。二つ目が、ビョンサムの妻のメファが「アカだ!」と偽られ石を投げられるシーンです。

 

まず、一つ目のシーン。

このシーンでギスはジャクソンに他の人(特にギスと同じ北側の人)に聞かれてはいけない、敵国の娯楽に対する自分の本音を話します。話しているギスや聞いているジャクソンが泣いているわけでも情景が暗いわけでもなく、むしろギスは明るく話しているし空は綺麗な青空なのにものすごく悲しかったんです。1回目を終えて2回目を見るまでの間、ほぼ毎日のように物語の時代背景について考えていたので、それぞれの立場が明確にわかってたし、ギスにも他の登場人物にも愛着が湧いていたのでしょう、「ギスにそんなこと言わせるなよ!どこのどいつだよ!こんな悲しい思いさせてるのどこのどいつだよ!」って気持ちになりました。この「どこのどいつ」ってのがイデオロギー、君だったんだね。

 

次に、二つ目のシーン。

ここは、1回目に見た時から凄く見てて悲しかったシーンです。この時メファに最初に石を投げるのは、まだ善悪の分別もついていないような小さい子供なんですけど、昨日まで当たり前に同じ地域に住んでいて、もしかしたら遊んだことやご飯を食べたことがあるかもしれないそんな子たちが石を投げるんです。本当に見てて悲しくなる…。ここで小さい子供に石を投げさせるものの根源もやっぱりイデオロギー。そりゃファックだわ。

 

この二つのシーンが私にとって「ファック イデオロギー」に繋がる重要なシーンでした。

 

スウィングキッズの原作「로기수」は、戦争当時従軍の記者が巨済捕虜収容所で覆面を被ったまま自由な女神像の前で踊っている捕虜達を撮った1枚の写真から始まった創作ミュージカルだそうです。

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スウィングキッズは、カンヒョンチョル監督がミュージカルを更に再創造した作品です。実際にこういうダンスを踊る場があったことを知った時は鳥肌が立ちました。

 

結局のところ、私は作品に対して解釈が追いついただけでイデオロギーとは何かを考えるのは放棄してしまいました。そして、理解できたといえどもモヤモヤする気持ちは残っているのでまた時間と心の準備が出来たら観ようと思っています。(懲りない女)

この作品のラストは本当に衝撃的で何度観ても毎回打ちのめされると思います。それでも何度も見たくなるのは、タップダンスを夢中で楽しむギスとスウィングキッズの仲間に会いたくなるからでしょう。そのくらい完成度が高いタップダンスが堪能出来るし、戦時の世を生きた命の輝きをしっかりと感じることの出来る作品です。

戦争映画というカテゴリーなので人に勧めるのに少し気後れしますが、たくさんの人に知ってほしいし観終わった後の気持ちを共有したいので、まだ観たことないよって方は是非観てみてください~!本当に本当に素晴らしい作品です。

 

こんな素敵な作品に出会わせてくれたギョンスさんありがとう~~。はやくギョンスさんが除隊する冬にならないかなあ。

 

終わり方がわからないよう………

終わります!!!

 

ちゃんちゃん!!!!!